2011年01月13日
ゴトビ監督はペルシャ系かアメリカ人か
多言語話者(「ポリグロット」とか「マルチリンガル」と呼ぶ)を何となく目指している私は、実際に多言語話者の勉強に関する本を書店で見つけると買ってしまう傾向がある。その中で今回は『マルチリンガルの外国語学習法』(石井啓一郎著・扶桑社新書)の中に書かれていた内容を取り上げたい。
といってもあらすじや多言語話者になった経緯を書くつもりはない。この著者の使える言語リストの中にはペルシャ語が含まれていることが重要である。というのは今シーズンから清水エスパルスの指揮官となるアフシン・ゴトビ監督の母語はペルシャ語だからである。ゴトビ監督は10歳くらいの時にイラン革命発生でアメリカ合衆国へ亡命したペルシャ系アメリカ人なのであり、社会生活上英語が不可欠でも、家庭の中ではペルシャ語が使われていたことは確実だし、亡命前の幼少期には当然友人とペルシャ語で話していたはずな訳だからである。
そのペルシャ人の社交儀礼に「タァーロフ」という習慣がある(pp90-93)。まぁ、日本でいうお世辞に近いものであるが、あえて上記のようなペルシャ語でこの著者は紹介している。まぁイランに限らずどこの国でも少しその国の公用語が話せる人間にこそ「~語が上手ですね」というのは(多分)世界共通なものだと思うが、この「タァーロフ」は単なるお世辞以上の意味を持っているような気がする。
果たしてそのような習慣を身につけているペルシャ系アメリカ人である、ゴトビ監督は清水エスパルスの監督に着任してからはどのような言動をするであろうか。ゴトビ監督が主(ホスト)で、選手が従(ゲスト)な訳であって、ホストたるペルシャ系の人間が実際に「タァーロフ」を発揮したらどうなるであろうか。
ある選手にある種の直すべきアクションがあるとして、それを指摘するというよりは、別の長所たるアクションを褒めるということになりはしないだろうか。昔のプロ野球で元阪急・日本ハムの上田監督が「え~で、え~で」と褒める選手が真っ先につぶされていくという現象があったが、我が清水エスパルスでその再現が起きる、というのは杞憂(きゆう)であろうか。もちろんそうであって欲しいし、ゴトビ監督は教育のほとんどを合衆国で受けている(大学はUCLA)ので、率直な欠点指摘と重要な修正の方法を伝授することができると思いたいが、現在イラン代表監督をしているゴトビ新監督は、やはりペルシャ人としての行動様式を身につけている可能性が高い。
まぁ最近の記事で、ゴトビ監督は策士かつ戦術家であることを証明したが、選手の育成については、今のところ不明である。UCLA在籍中からサッカー指導者/アナリストの道を歩んでいるゴトビ監督ならば合理主義を発揮してくれるだろうと信じたい(UCLAでは機械電気工学を学んだという)。
といってもあらすじや多言語話者になった経緯を書くつもりはない。この著者の使える言語リストの中にはペルシャ語が含まれていることが重要である。というのは今シーズンから清水エスパルスの指揮官となるアフシン・ゴトビ監督の母語はペルシャ語だからである。ゴトビ監督は10歳くらいの時にイラン革命発生でアメリカ合衆国へ亡命したペルシャ系アメリカ人なのであり、社会生活上英語が不可欠でも、家庭の中ではペルシャ語が使われていたことは確実だし、亡命前の幼少期には当然友人とペルシャ語で話していたはずな訳だからである。
そのペルシャ人の社交儀礼に「タァーロフ」という習慣がある(pp90-93)。まぁ、日本でいうお世辞に近いものであるが、あえて上記のようなペルシャ語でこの著者は紹介している。まぁイランに限らずどこの国でも少しその国の公用語が話せる人間にこそ「~語が上手ですね」というのは(多分)世界共通なものだと思うが、この「タァーロフ」は単なるお世辞以上の意味を持っているような気がする。
果たしてそのような習慣を身につけているペルシャ系アメリカ人である、ゴトビ監督は清水エスパルスの監督に着任してからはどのような言動をするであろうか。ゴトビ監督が主(ホスト)で、選手が従(ゲスト)な訳であって、ホストたるペルシャ系の人間が実際に「タァーロフ」を発揮したらどうなるであろうか。
ある選手にある種の直すべきアクションがあるとして、それを指摘するというよりは、別の長所たるアクションを褒めるということになりはしないだろうか。昔のプロ野球で元阪急・日本ハムの上田監督が「え~で、え~で」と褒める選手が真っ先につぶされていくという現象があったが、我が清水エスパルスでその再現が起きる、というのは杞憂(きゆう)であろうか。もちろんそうであって欲しいし、ゴトビ監督は教育のほとんどを合衆国で受けている(大学はUCLA)ので、率直な欠点指摘と重要な修正の方法を伝授することができると思いたいが、現在イラン代表監督をしているゴトビ新監督は、やはりペルシャ人としての行動様式を身につけている可能性が高い。
まぁ最近の記事で、ゴトビ監督は策士かつ戦術家であることを証明したが、選手の育成については、今のところ不明である。UCLA在籍中からサッカー指導者/アナリストの道を歩んでいるゴトビ監督ならば合理主義を発揮してくれるだろうと信じたい(UCLAでは
エスパルス社社員のプロ意識が欠如している件について
清水の新監督、イラン代表で戦術的勝利を収める
“岡崎2世”の滝川二・樋口が清水入り
拝啓、―私を含めた―清水サポーター様方へ
清水、高原直泰を獲得
スーパーカートリオのDNA清水に注入
清水の新監督、イラン代表で戦術的勝利を収める
“岡崎2世”の滝川二・樋口が清水入り
拝啓、―私を含めた―清水サポーター様方へ
清水、高原直泰を獲得
スーパーカートリオのDNA清水に注入
Posted by 故郷を離れて13年目のカズー at 08:30│Comments(3)
│清水エスパルス/その他
この記事へのコメント
TBありがとうございます。
ブログ「An Orange Vacation」のs-crewといいます。
イラン代表の試合結果を見てゴトビ監督への期待感が増しています。
育成に関しては、シーズンが始まってみないとわからないですね。
わからないことも含めて期待してシーズンが始まることを待ちたいと思います。
ブログ「An Orange Vacation」のs-crewといいます。
イラン代表の試合結果を見てゴトビ監督への期待感が増しています。
育成に関しては、シーズンが始まってみないとわからないですね。
わからないことも含めて期待してシーズンが始まることを待ちたいと思います。
Posted by s-crew at 2011年01月17日 00:13
はじめまして、TBありがとうございました。俺も本籍は静岡県富士市です(生まれただけだけど:笑)。従兄弟は富士高校で野球をやってたけど、サッカーやる子は清水へ行ってました。静岡は、スポーツ色が結構ハッキリしてますよね。地域密着型でいいと思います。静岡市葵区にも従兄弟が暮らしています。とてもいい所ですね!またよろしくお願いします。
Posted by SPORTS運慶 at 2011年01月20日 00:54
>s-crew様
私も親韓派ながら、イラン対韓国戦は正直な所イランを応援していました。とはいえ、準決勝がイラン対日本になった時、勝っても負けてもザッケローニ監督のゴトビ新監督に対する印象は悪くなるのだろうな、といういらぬ心配をしていました。「アメリカ人」「ペルシャ系の血を引く」」という共にJ初ということで期待も不安もあります。とりあえずはシーズンが始まってからですね。
>SPORTS運鹿様
そうですね、静岡県は各地でさまざまなスポーツが盛んですね。ただエスパルスのお膝元の清水でもサッカーに興味がない人もそれなりにいるというのは働いていて驚きました。こちらこそよろしくお願いします。
私も親韓派ながら、イラン対韓国戦は正直な所イランを応援していました。とはいえ、準決勝がイラン対日本になった時、勝っても負けてもザッケローニ監督のゴトビ新監督に対する印象は悪くなるのだろうな、といういらぬ心配をしていました。「アメリカ人」「ペルシャ系の血を引く」」という共にJ初ということで期待も不安もあります。とりあえずはシーズンが始まってからですね。
>SPORTS運鹿様
そうですね、静岡県は各地でさまざまなスポーツが盛んですね。ただエスパルスのお膝元の清水でもサッカーに興味がない人もそれなりにいるというのは働いていて驚きました。こちらこそよろしくお願いします。
Posted by 故郷を離れて13年目のカズー at 2011年02月07日 12:22